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インフレまもなく低下
湯婆婆が経営する、八百万の神が体を休める温泉旅館または娼館である。これは主人公が湯女(娼婦、遊女)として働くこと、またお客が全て男神であることから推測される。油屋としての施設はボイラーやエレベーターなど、近代的な施設が極彩色の純日本的な建築とミックスされたデザインとなっている。最下層にボイラー機械室、その上に従業員用のスペースがあり、湯婆婆とハク、釜爺以外の従業員達はそこで寝泊りする。ここまでは神々の出入りする正面からは見えない地下と地上階の崖側に配置されており、油屋正面とそれらの上階が油屋の営業スペースとなっている。中に大きな吹き抜けがあり、下には様々な種類の風呂が配置され、その上を取り囲むように宴会場や客室が配置されている。さらにそれらの上には湯婆婆の個人宅がありその部分だけ洋風の建築様式となっている。
千尋たちが最初に迷い込んだ時計台のような建物から暫くはいくつかの廃墟のあるなだらかな丘が続くが、その後小川(河)を渡ったあたりから湯屋に付随する食堂街となる。その河は昼には小川であるが、夜になり神々が訪れる時間となると船が行き交う巨大な河となる。食堂街を抜けると橋があり湯屋の正面入り口へと繋がる。食堂街の周りに養豚場や冷凍室、花園などが配置され町全体で油屋と食堂を運営するようになっている。ちょうど河の反対側は絶壁となっており、その下は広大な平原が広がっていて雨が降ると海になる。油屋だけで独立した
為替
の上に聳えるように建っており、レストラン街や養豚場等の周辺施設は別の崖の上に配置されている。また、油屋ともう一つの崖とは橋で繋がっており、橋の下を海原電鉄(電鉄と銘打ってはいるが、架線や第三軌条はなく、車両にもパンタグラフや集電靴はないので気動車だと思われる=非電化)が走っている。単線の一方通行で逆向きには列車が走っておらず、専ら行きっぱなしである(釜爺曰く、昔は逆向きの列車もあったという)。
モデルとなった場所
油屋は「色々な温泉が入っていて
株
のモデルはない」とされている。宮崎駿の実家・親戚筋で神奈川県秦野市の鶴巻温泉の陣屋(女将は宮崎の従姉妹にあたり、旅館内の庭園にはトトロのモデルなった大楠を有する)道後温泉本館や渋温泉金具屋、湯原温泉油屋、江戸東京たてもの園の建物を参考に描かれている。油屋の名前は日本の各地にある普遍的な屋号であるが、一番信憑性が高いのは出雲国安来湊にあった油屋宗右衛門の屋敷ということである。スタジオジブリの作品には高畑勲の故郷の店の名や伝説が時々登場する。これもその一つである。また、一部では兵庫県高砂市高砂町に現存する歴史的雰囲気を濃厚に残し、今なお薪で焚く銭湯梅ヶ枝湯も作品に登場する湯屋によく似ているとして話題を集めている。町並みや建物などの全体的な雰囲気は台湾の九?をモチーフにしたといわれている。日本で出版されている台湾旅行ガイドブックなどで『千と千尋の神隠しのモデルの街』として広く紹介されているため、本作品を観て九?を訪れるファンも多い。食堂で千尋の両親が食べた料理にも台湾料理の影響を見ることができる。
影響を与えた祭
「千と千尋の神隠し-Spirited away(ロマンアルバム)」(徳間書店刊)や宮崎駿インタビューによると、長野県下伊那郡天龍村に伝わる「天竜村の霜月神楽」や長野県飯田市の遠山郷(旧南信濃村、旧上村)に伝わる「遠山の霜月祭」(いずれも重要無形民俗文化財)、静岡県静岡市の「清沢神楽」や静岡県御殿場市の「湯立神楽」、静岡県佐久間町の「花祭り」といった釜で湯を沸かして掛け踊る≠ニいう神様の湯治の場を表した湯立神楽が、神々が湯治に訪れるお湯屋のアイデアとなったとしている。
DVDの「赤い映像」問題
2002年7月に日本で発売された『千と千尋の神隠し』のDVDや、ビデオカセットに収録されている
IPO
映像が、劇場公開版や予告編・TVスポットなどと比べて赤みが強いとして、スタジオジブリと発売元のブエナビスタや消費者センターに苦情が寄せられた。
両社は、DVD制作時に用意されたマスターの色調は意図的な調整を施したことによるものであり、「このクオリティが最高のものと認識しております」と説明した。映画上映時のTVCMや上映用プリントやDVDに収録された予告編、TVスポットなどはこの調整は施されていないため両者の色調が異なっているが、あくまで本編の色調が正しいとした。
2002年11月、この問題で一部ユーザーは販売元のウォルト・ディズニー・ジャパンを相手取り京都地方裁判所に提訴し、正しい色調のDVDとの交換と慰謝料などを請求した。本係争は2004年9月に「ディズニー・ジャパンは購入者に誤解や混乱が生じたことに遺憾の意を表明する」「今後DVD販売に際しデータを調整したときは明記する」「原告らは請求を放棄する」など全5項目の和解が成立し決着した[1]。
この「不自然な色調」については、後の複数の検証によりDVDマスター製作過程における色温度設定の錯誤とする説が有力となっており、機器環境があれば、これに基づいてある程度は色調補正が可能である。
その後北米、ヨーロッパ、韓国で発売されたDVDには、基準としている機器の色温度が日本と異なるため、日本より赤みの強くない調整がされた映像が収録され、販売されている(台湾のDVDは日本と同様)。
日本テレビでの2003年1月24日の放映には、DVDと同様のマスターが使用された(その再放送も)。
興行収入304億円、観客動員数2300万人越えという、
外貨預金
の映画興行成績における歴代トップの記録を打ち立て、2008年現在も『千と千尋の神隠し』(1位)・『ハウルの動く城』(2位・196億円)・『もののけ姫』(3位・193億円)と、トップの座を維持している[2]。
ベルリン国際映画祭において、アニメーションとしては史上初の最高賞である金熊賞を受賞。その他アカデミー賞をはじめ日本国内外の多くの賞の栄冠に輝いた。2003年1月24日には日本テレビ系でテレビ初放送され、46.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)という過去にテレビ放送された劇場映画の最高視聴率を記録した(映画の歴代視聴率1位でもある)。主題歌「いつも何度でも」のシングルCDは60万枚を売り上げ、サントラ盤も50万枚を売り上げた。日本国内におけるDVDとVHSを合わせたビデオグラム出荷本数は2007年5月時点で550万本[3]。
尚、アメリカではアカデミー賞を受賞し広告キャンペーンが行われたのものの、興行収入1,006万ドル[要出典](『もののけ姫』の約4.2倍、同時期のディズニーアニメの30分の1以下)という結果となった。
宮崎駿はこの作品の制作に取り掛かる前、柏葉幸子著「霧のむこうのふしぎな町」をアニメ化しようと考えていたがこれが叶わず、「千と千尋の神隠し」という形で作品化した。しかし「霧のむこうのふしぎな町」の影響を受けていることを劇場用パンフレットで明らかにしている。
監督によるとこの映画には日本の性社会への問題提起も含んでいると言う。湯女とは温泉街などにおいての売春女のことを指す言葉である。作中湯所に神様がやってくるが、その神様への性の奉仕は神道に置いてなんら罪悪感を持つ必要の無い健全な行為であり、むしろ素晴らしいことである、と監督は現在のヴィクトリア朝的性倫理に対しての発言をしている。
2007年2月2日の金曜ロードショーでの放送は、地上デジタル放送では額縁無しのHD(ハイビジョン)放送となった。なお、ハイビジョンマスターではなくアップコンバート映像のようである。[5]
「神隠し」とは、人が行方不明になったり、茫然自失の状態で発見されたりした場合に、それを天狗や迷わし神・隠し神などに隠されたと考えたもの。簡単に言うと、「迷子」。
荻野家の愛車はアウディA4 2.4クワトロである。また、登場するアウディのドアの開閉音やエンジン音を録音することに、アウディジャパンが協力している。(『千と千尋の神隠し』のエンドロールには、協力企業としてアウディジャパンの名前が入っている。)